野菜を60℃のお湯で洗えばよい、という方法をすべての野菜へ一律に使うのは勧められません。60℃は手で安全に扱える温度ではなく、薄い葉物は変色したり、部分的に加熱されたりします。家庭で生食する野菜は、まず流水で丁寧に洗い、清潔な器具で扱うことが基本です。
「お湯で洗う」と加熱は別
温度計を使わず「少し熱め」の感覚で行うと、実際の温度が大きく変わります。60℃の湯へ手を入れて洗う行為はやけどの危険があり、レタスやベビーリーフには高すぎます。表面がしおれたから殺菌できた、と判断することもできません。家庭の短時間洗浄だけで、食品に付着した微生物がすべてなくなるわけではありません。
生で食べる野菜の基本手順
- 傷んだ部分、土の多い株元、トマトのへたなどを取り除きます。
- 飲用できる流水を当て、葉の裏やしわをやさしく洗います。
- 生肉・魚用とは分けた清潔なざる、包丁、まな板を使います。
- 水気を十分に切り、すぐ食べない場合は冷蔵します。
厚生労働省の家庭での食中毒予防でも、生肉や魚の汁をサラダへ付けないこと、器具を洗浄することが案内されています。温度の裏技より、二次汚染を防ぐ工程のほうが日常では重要です。
しおれを戻したいなら冷水を短く
乾燥で少ししおれた葉は、食べる前に冷水へ数分つけ、水気を切る方法があります。これは食感を戻すための工程で、傷んだ野菜を安全に戻す方法ではありません。ぬめり、異臭、カビ、溶けた部分があるものは使いません。
加熱するなら料理として火を通す
温かい野菜が食べたい場合は、洗浄をお湯に頼らず、蒸す、ゆでる、炒めるといった調理として加熱します。厚い根菜と薄い葉物では必要な時間が違うため、同じ温度・時間へそろえません。BouleVardが扱うサラダのように生の食感を楽しむなら、流水洗浄、水切り、低温保存を丁寧に行うことが、味と安全の両方につながります。
温度を使う情報は目的を確認する
インターネットには「50度洗い」「60度洗い」「湯通し」が混在していますが、しおれを戻す、表面を洗う、料理として加熱する、という目的が別です。数値だけを切り取って流用せず、対象野菜、湯の温度、時間、加熱後にすぐ食べるのかまで確認します。家庭で温度管理をするなら食品用温度計を使い、手の感覚を温度計代わりにしません。
妊婦、高齢者、乳幼児、免疫機能が低下している人へ出す場合は、生野菜の扱いを特に慎重にし、必要に応じて加熱料理を選びます。洗浄方法を工夫したから完全に安全、と説明しないことも重要です。

